特に女性であれば振袖を着ることができる滅多にないチャンスです。
振袖を着た姿を写真に収めることは、人生の宝物を手に入れるようなもの。
そのため、写真を撮るときにはできるだけ上手にポージングをしたほうが良いでしょう。
振袖姿で写真を撮影する時には、きれいに映るためのコツがあります。
二十歳のカワイイ振袖姿を残すための撮影ポーズをタイプ別に紹介します。

着物と帯を見せるポーズ
着物にはいくつも種類があります。
夏の風物詩とも言える浴衣や、結婚式で身につける花嫁衣装。
時代劇に登場するような紋付袴。
現代では、茶道や華道の場面で訪問着や色無地を着ることがあり、
歌舞伎の観劇などには小紋という着物を着ることもあります。
なかでも最も華やかな着物と言われているのが振袖です。
振袖の色や柄はさまざまあり、おめでたい柄などが多用されています。
きらびやかな色柄が反映されているのは、袖の部分と上前の部分です。
特に上前は、振袖を着ている人物が正面を向いたときに一番目立つ箇所であるため、より華やかな印象を与えます。
振袖姿で写真を撮る時のベーシックなポーズのひとつが、正面を向いて立つポーズ。
両方または片方の袖を広げて見せて、上前の柄と共に華やかさを強調します。
ポーズをとる時の腕は、肘から曲げて地面とほぼ水平になるようにすると良いでしょう。
袖の長さにもよりますが、できるだけシワを作らず柄を見せるように意識することがポイントです。
場合によっては、袖の中に厚紙のような板を入れてシワを伸ばすこともあります。
また振袖姿で写真をきれいに撮るコツは、カメラに対して真正面を向かないこと。
振袖に限らず、着物姿を真正面から撮影すると、どうしても太って見えてしまいます。
そのためカメラに対して少し斜めに立ち、首から上だけを曲げてカメラのレンズを見るようにしましょう。
このときあごが上がってしまわないよう、きちんと引いてレンズを見てください。
さらに足元のつま先が揃っていれば尚良いでしょう。
ただし、このようなポーズで撮る場合、体をひねることになるので、少しキツく感じるかもしれません。
無理のない程度に調整しましょう。

椅子に座るときの注意点
振袖姿を撮影するときの定番ポーズには、立って正面から撮影するポーズと、座って撮影するポーズがあります。
座って撮影する場合には、上手に撮るためのコツがあるので覚えておきましょう。
まず座る椅子を置く向きは、カメラに対して斜めにします。
立って撮影するときも真正面を向くより、少し斜に構えた方がよいと伝えましたが、椅子に座って撮影するときも同じです。
この時、髪飾りの付けている方をカメラに向けると、きれいに撮影できます。
実際に振袖を着た人が椅子に腰掛ける時には、ゆっくりと浅く、椅子の前の方に座るようにしましょう。
椅子に深く腰を掛けてしまうと、せっかく結んだ帯がくずれてしまったり、姿勢が悪く見えてしまったりするからです。
両手は軽く山ができる程度に重ね合わせ、ふんわりと膝の上においてください。
両膝は少し離すと良いですが、つま先はそろえるようにしましょう。
座っていても立っているときと同じように背筋を伸ばすように意識してください。
この時、あまり胸を張ってしまうと重心が後ろに行き過ぎてしまい、あごが上がってしまいます。
背筋を伸ばしたらあごを引いて、お腹のあたりから折り曲げるイメージで、
少し重心を前に持ってくるとバランスがよくなるでしょう。
斜めに座っているので、立っている時と同様に首から上だけをカメラに向けます。
このとき少しだけ首をかしげるとかわいらしさが増すので試してみてはいかがでしょうか。
小物づかいで演出する
振袖姿は華やかなので、そのまま何も持たずに撮影しても美しい写真を残せます。
しかし小物を使うことで撮影バリエーションが増え、よい思い出になるので、いろいろと試してみると良いでしょう。
例えばサングラスなど現代風のアイテムと組み合わせてもカワイイ写真になります。
成人式は伝統的な行事ですが、このように少しラフな雰囲気の写真も撮影しておくことで、良い思い出となるでしょう。
友達同士で撮影する時などにおすすめです。
また定番といわれている和傘など、和風のアイテムを使った撮影もおすすめします。
これらのアイテムは用意することが難しいかもしれません。
しかし100円ショップなどでも、ある程度は撮影小物をそろえることができるでしょう。
例えば和柄の紙風船などは、膨らませて顔のそばに持つだけで雰囲気を演出できます。
またシャボン玉を利用すれば幻想的なイメージとなり、意外と振袖にマッチするのでおすすめです。
さらに着付け風景やヘアセット、メイクアップの様子を撮影することも良い思い出となるでしょう。
もちろん着付け風景は、襦袢を着て振袖を羽織ったあと、帯を結んでいるシーンなどが撮影対象です。
ヘアセットやメイクアップの途中を撮影すると、変身していく様子がわかるのでおもしろいかもしれません。
後ろ姿をさりげなく見せる
振袖を着た際には、振り向きポーズも撮影するとよいでしょう。
自然に振り向く様子を撮影した写真には、躍動感がうまれます。
振り向きポーズは全身を撮影しても良いですが、帯より上の上半身をメインにしても美しい写真となるでしょう。
後ろ姿を撮るときのポージングにもコツがあります。
まずカメラに対して真後ろは向けないようにしましょう。
正面を向いて撮影する時と同様に、斜め後ろを向けると良いです。
しかしそのままでは表情を撮影できません。
そこで首から上だけを、カメラの方に少し向けます。
伏し目がちにして、自身の斜め下を見るようにするのです。
振袖姿の人は、このポーズをキープします。
そしてカメラマンが、モデルの周囲を移動しつつ撮影するとスムーズです。
背後から撮影することで、帯とヘアースタイルを一枚の写真に残すことができます。
振袖に合わせた帯結びやヘアは豪華で美しいので、ぜひ撮影しておくと良いでしょう。
個性的なポーズで自分らしく
振袖姿の定番ポーズを撮影することができたら、個性的なポーズで撮ることも試してみるとよいでしょう。
例えば驚いた表情のポーズや、頬づえをついて考え事をしているポーズ。
また伏し目がちにしてわざと視線を外すポーズなどバリエーションはアイディア次第です。
いろいろと工夫すると良いでしょう。
また成人式は、昔からの友達や知り合いもたくさん集まるので、複数で写真を撮ることもおすすめします。
二人で並んで撮影する時には、お互いがカメラに対して真正面を向くよりも、
それぞれが内側を向くとバランスが良くなります。
三人以上で撮影するときも同様に、内側を向くように意識してバランスを取ると良いでしょう。
さらに大人数で集合写真を撮るときは、無理に全身を撮ろうとしなくても大丈夫。
前列と後列に分かれるなどして、人物の表情をメインに撮影することができれば、イキイキとした写真を残すことができます。
自分らしい二十歳の思い出を
成人式は二十歳になる節目を祝う行事です。
大人になったばかりの自分の姿を、たくさん写真に残しておくことで、将来思い返すときの楽しみとなるでしょう。
そのときに残念な気持ちにならないよう、撮影の時にはきちんとしたポージングを心がけたいものです。
振袖姿で写真を撮ることは、洋服姿で撮影する場合と違います。
慣れない装いに体がギクシャクしてしまうこともあるでしょう。
そのため、いつも通りだと思って行動すると、振袖の着崩れや思わぬトラブルを引き起こすことにもなりかねません。
そうならないためにも、落ち着いてゆっくりと行動することをおすすめします。
今回お伝えした撮影時の注意事項やコツを参考にして、お友達や家族と、成人式の様子を写真に残しましょう。
自分らしい二十歳の思い出をたくさん写真にしてください。