【インタビュー特集】二十歳になるアナタへ、先輩からのメッセージ。振袖を着る前に聞きたいイイ話

インタビューvol.3 KAGAYAインタビュー「沢山の目標と夢を持って今すぐにでも行動しよう。」

絵画制作をコンピューター上で行う「デジタルペインティング」の世界的先駆者。 ハイパーリアリズムと透明感あふれる独特の色彩感覚は国内外で高い評価と注目を集めているKAGAYA氏。代表作はプラネタリウム映像『銀河鉄道の夜』や、2013年9月には「冨田勲・初音ミク ~イーハトーヴ交響曲~」東京公演にて銀河鉄道の夜の巨大映像をホールの壁面に投影するサプライズ演出を担当。

なによりも新しもの好きな性格で真っ先に使ってみたいと思うタイプ。絵の具からエアブラシ、そしてデジタルへ…といった道具の変化により表現もどんどん豊かになり、幅も広がっていきました。

−今について

「今は特に写真にハマっていましてね。写真を撮るためのデジタルカメラの進化に注目しているんです。
私のこれまでの仕事の場合、「道具」が導いてくれることが多いんですよ。
どういうことかというと、私は小さい頃は絵の具で絵を書いていて…絵の具からエアブラシになって…というように道具によって表現が豊かになり、そうやって仕事の幅も広がっていきました。
言い換えると、例えばアニメの進歩の歴史なんかでも、コンピューターの登場や発達によって、どんどん表現力が豊かなものが作られるようになったように、どんなものでもテクノロジーの進化によって生まれた新しい道具や機能によって、表現力が豊かになったり便利になったりしていきましたよね。
つまり、自分のやりたいことを見つけるためにまず道具だと考えているんです。私はなによりも新しもの好きな性格なので、真っ先に使ってみたいと思うタイプなんです。
もちろん自分のスキルや今までの経験があってこそですが、新しい道具に触れて表現の幅が広がっている感じがするんですよね。
カメラに限らずそういうことはずっと探求しています。今ハマっているというよりずっとハマっていますね。笑
もうみんながやっていて教科書に載っているようなことは興味がなくて、まだ誰もやっていないようなものを自分で工夫して見つけていくことに興味があります。
私が手がけているものの1つであるプラネタリウムも360度球体に映像を映すことをするわけですが、誰に教えてもらうものでもなく自分で工夫して探求していったものです。
実は一つのプラネタリウムの作品を作るのに3年くらいの時間がかかっています。もちろん様々な困難もありますけどね。」

KAGAYAさん写真作品 KAGAYAさん写真作品

▲写真作品(Facebookより)

−10代の学生生活はどのようなことをされていましたか?

「色々な夢が漠然とありました。当時も好きなことを追求していくような生活です。星が大好きで毎晩天体写真を撮っていましたし。毎晩そればっかりです。部活も天文部でしたしね。この頃からもうどっぷり浸かってましたね。笑
当然悩みもありました。とにかく時間とお金がない…でも情熱やエネルギーだけは有り余っている!という。笑 それがとにかく悩みでしたねえ。
その頃はこういったことが今の仕事になるなんて思ってもみなかったですよ。実際に今でも天体写真オンリーでは生活できないと思います。
でも私は、生きていく中で人との出逢いなどで刺激を受けて、夢が形を変えていったり広がっていってグラフィックやプラネタリウムに…というように色々なことが繋がって仕事になっていきました。
振り返ると、子どもの頃は想像もつかなかったような自分で自分の理想の仕事を作り上げてしまったと思います。自分の興味や得意なことを模索して集約した、一言では括れない職業になりました。」

−成人式は行かれましたか?

「私も地元の埼玉の成人式に行きましたよ。でも、懐かしい友人達と再会したなあくらいしか記憶がなくてね…。笑
私は男性ですからもちろん振袖を着るわけでもないし、男性袴でもなくスーツで出席しましたよ。」

KAGAYA Studioデジタルペインティング作品「秋の軽便鉄道(銀河鉄道の夜より)」

▲ デジタルペインティング作品:秋の軽便鉄道(銀河鉄道の夜)

無謀な山登りをして、本当に死を覚悟したことがあります。その時『ああ、やりたいことがまだまだあるのに…』と心底思った。

−人生のターニングポイントになったなあと思うこと出来事は?

「これはですねえ、ヘンな話になるんですが…。 高校生の頃、無謀な山登りをしましてね。登山道から外れた崖から登ろうとしてしまって、少しでも動くと崖から下へ転落してしまうような状況になってしまったんです。そのときは死を覚悟しました。それでも命拾いしてこうやってインタビューを受けていますが。
それから自分の中で色々と変わったと思います。『今の人生は偶然生きているおまけの人生』という感じがして、何も躊躇することなく行動できるようになったと思います。
言い換えると、無意味に危険なことはしなくなりました。リスクを嗅ぎ分ける能力は上がったと思いますね。
本当に死にかけると人はガラッと変わるものですよ。
でも、取り返しのつかない自体になってしまってはいけないので、自分からそういうことはしてはいけません。笑
『この一度しかない人生、今日できることを何でもいいからやりはじめよう!』と心から思えるようになりましたよ。当時ギリギリの崖の上から『ああ、やりたいことがまだまだたくさんあるのに…』と心の底から思いましたからね。これが私にとってのターニングポイントになった経験かな。」

人を喜ばせるのが好きなんですよ。特に、自分が「いいなあ」と思ったことで喜んでもらうこと。そこに喜びを感じます。

−仕事において信条や大事にしていることはありますか?

「まず、とにかくベストを尽くすことです。仕事をしている以上、時間制限があります。時間いっぱいまで、ギリギリの最後1秒前まで、自分で工夫して考え抜いて作り上げることを大事にしています。
とは言ってもそれが四六時中、緊張状態だと身が持ちませんからここぞというところでね。
そしてもう1つは人とのつながりを大切にしていることです。私が今まで好きなことを仕事としてやってこれたのは人とのつながりがあってこそです。
私は好きな事をやりつつ生活できていることは幸運なことだと思っていますが、自分の好きなことの中でもこれならまあ生活できそうだというものを選んできたつもりです。
続けたから成功したんだという話はよく聞きますが、それは成功したから言える結果論だと私は思います。
残酷な話ですが…好きなことを仕事にしようとしても、それで成功するには才能の良し悪しも左右すると考えています。
もちろん才能は抜きにしてずっと続けていけば、成功の芽が出る確率は上がるとは思いますが。
夢に向かって全力を尽くすのは大事ですが、早めに見切りをつけたり諦めること、方向転換も肝心だと思います。
10年前はコレが夢だったけど今はどうかな?と振り返ることも大切ですよ。たしかに頑張っている人、夢を追い続けている人は美しいし応援したいですが…選択肢はそれだけではないです。今は時代の流れも速いですから方向転換も全然アリです。
仕事と趣味の違いをキチッと理解することも大切ですよね。
私の仕事はサクッと一言で言えばサービス業です。喜んでくれる人が多くないと仕事になりませんからニーズを常に意識しなければなりません。
趣味はそうじゃなくても成り立ちますよね。僕は人を喜ばせるのが好きなんですよ。特に、自分がいいなあと思ったもので喜んでもらうこと。それに喜びを感じるタイプなんです。
なので私は、趣味や好きなことを仕事にするには幸いなことに向いていたのかな。」

KAGAYA Studioデジタルペインティング作品「Serenity(セレスティアル・エクスプローリングシリーズより)」

▲ デジタルペインティング作品:Serenity(セレスティアル・エクスプローリング)

−20(ハタチ)の自分に伝えたいこと

「いやぁ、コレに関しては特にないんですよ。笑
当時の自分に対してはこのままでいいんです。言われなくても熱中してひた走ってましたし、当時の自分に下手に言うと方向が変わってしまうような気がして。
とにかくやりたいことをやってほしいと思います。それしかないです。とにかく好きなことを追求してほしいな。」

とにかく夢を持って、何か行動を。夢に向っている時は思いもよらない人にあったりするものなのです。周りから刺激を受けて考え方も変わってきます。	何しろ、世の中は思ってるより単純じゃない。この世界には自分では想像もつかないような素晴らしいことがあったりするんですよ。

−これから成人を迎える人達にメッセージ

「僕が新成人を迎えるみなさんに言いたいのは、まずはとにかく夢を持つことです。
しかしながら夢は叶わないものの方が多いです。
…でもね、叶うかどうかは別で、夢に向っている時は思いもよらない人に巡りあったりするものなのです。
また、周りから刺激を受けて考え方も変わっていきます。
だから沢山の夢と目標を持って、できれば今日から何かをはじめましょう。
『まだハタチ』じゃなくて『もうハタチ』だと思って下さい。とにかく行動を起こさないと!実現に向かって早く!
でも、先ほども言いましたけど方向転換や見切りをつけることも大事です。そのときは早く次の夢を見つけましょう!もちろんそれは外で行動というだけではなくて、web上でアクションを起こしていくこともそうです。家で悶々として行動しないのが一番よくない。
何しろ世の中思ってるより単純じゃなくて、この世界は想像もつかないような仕事、素晴らしいことがあったりするんですよ。笑
もし夢も何もないという人でも、本腰を入れて探してみれば少しくらいはそういったものが何かあると思います。
今現在もうお仕事などを始められている新成人の方は、自分のいる環境で、好きなコトとどうリンクさせていくかを考えながら仕事をしてみませんか?
どこかでそれらがリンクすれば、ものすごい威力を発揮するんじゃないかな。
何かに向かって努力をすることには限界がありますよね。努力するということは辛いことでもあります。
万が一それが報われないと挫折を味わうことになる…。
でも自分が好きなことなら万一砕けてもまあ楽しいし、多少の我慢もできると思いますよ。
最初で話題に挙がった、3年ほどかかったというプラネタリウムの作品ですが、3年もつぎ込んで失敗したら大変なことになるけど、私的には楽しいことだからまあOKなんですよ。
人生は有限なので楽しいことが多い方がいいに決まってますよね。

おっと。なんだか急かしているような雰囲気になってしまいましたね。笑
誤解しないで欲しいのは、『年齢はまったく関係ない』です。
ハタチを過ぎても、30代でも、40代、50代でも60代でも関係ありません。思い立ったが吉日と言いますが、何歳になっても夢を持って行動してみましょう。」

【オフィシャルサイト】
http://www.kagayastudio.com/
【Twitter】
@KAGAYA_11949
【Facebook】
https://www.facebook.com/KAGAYASTUDIO
KAGAYAさんプロフィール
1968年、埼玉県生まれ。豊富な天文知識と卓越したアートセンスで、宇宙と神話の世界を描くデジタルアーティスト。絵画制作をコンピューター上で行う「デジタルペインティング」の世界的先駆者。 ハイパーリアリズムと透明感あふれる独特の色彩感覚は国内外で高い評価と注目を集めている。プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」が全国各地で上映され大ヒット。作品展示や上映が世界的に行われている。
KAGAYAさんプロフィール写真
【インタビュー特集】大人になるアナタへ、先輩からのメッセージ。振袖を着る前に聞きたいイイ話