【インタビュー特集】二十歳になるアナタへ、先輩からのメッセージ。振袖を着る前に聞きたいイイ話

インタビューvol.1TOKIEインタビュー「若い頃には様々な経験をして、将来への下地作りを。」

繊細かつ絢爛なルックスとは裏腹に、太くしなやかなリズム、うねり出すグルーヴを奏でるベーシストとして様々なライブ、レコーディング、メディアで活躍しているTOKIEさん。オーディエンスを沸かせるパフォーマンスとテクニックがこれまでの自身の生き方を雄弁に物語っています。そんな力強く美しいTOKIEさんに素敵なお話をうかがってきました。

−TOKIEさんの今の活動について教えてください。

「今は、unkieというバンドを主にやっていまして、5月に新しいアルバムを出し、今年の5月31日にレコ発のライブをしたばかりです。
また、新しく別のバンドのお手伝いをしていてHeavenstampというバンドや、セッション活動をしたりしています。特に最近ではライブも多くなって来ました。並行して、レコーディングの仕事なんかもしていますよ。
また、4月から"堂本兄弟"にも出演しているので、目まぐるしい日々で色々なことを同時進行でこなしています。
色々な現場で得たものを吸収しながら、別の場所でフィードバックしながら仕事をこなしていますね。
あと、作業しているときに気分転換の一環で昔から料理は趣味でよくやっています。でも、忙しい時期は全然できないんですけどね。ハーブを育てたりもしています。」

プロになろうなんて思っていなかったんです。でも逆に辞めようとも思ったこともなくて。純粋にベースを弾きたい、どうやったらずっと続けられるのかなあって…

10代~20代の頃はどのような生活をされていましたか?

「歯科助手をしながら、音楽活動をしていましたね。ホントに、ずっとそれです。とはいえ、意外に思われるんですけど、この時から「ミュージシャンでやっていくんだ!」っていう思いはなかったんです。
私が10代の頃って、もちろん周りにもバンドをやっている人もいたし、私と同じように女性のプレイヤーさんもいたんですが…周りは「絶対にコレでプロになる!」っていう…ちょっと体育会系っぽいところもあったりして、その空気にあまりついていけなくて…。
私はどちらかと言うと純粋に「ベースを弾きたい」という気持ちが強くて、プロになろうなんて一切思っていなかったんです。今でも思ってないかも。(笑)
でも逆に「ベースを弾くことや、バンド活動を辞めよう」って思ったことはないですね。
当時の歯科助手のバイトにしたって、バンド活動をするための資金の為に働いているというか。例えば、就職したとしたら「ああ、仕事があるからバンド活動できないや。」とか…自分が今本当にやりたいことを続けるためには、何をすればいいのかを常に考えていました。今思えば、とってもシンプルなところで物事を考えて決めていたのかなあ。
また、みなさんと同じように私にも悩みは色々とありましたよ。若い時に限らず誰にだっていつもあるものだと思いますけど。例えば、皆さんと同じように恋の悩みだったり…あとは学生時代だったら友達関係の悩み…お仕事の悩みだったりとか。
壁にぶつかっていく中で、どうやったらベースをずっと続けられるのかなあとか…。
だから音楽活動を続ける上で、歯医者さんのお仕事も2,3回替わっているんですよ。でも、だからベースを辞めようなんてことは一切考えたことはなかったです。」

成人式の思い出を語るTOKIEさん

成人式は行きましたか?

「私も出席しましたよ!だけど、最近の成人式とは違うのかなあ。両親の仕事の都合で引越しも多かったから同窓会みたいな雰囲気ということもなくて…当時住んでいた松戸市の成人式に出席しました。
振袖ももちろん着ましたよ!松戸市内のお店でレンタルしたんです。でも、インターネットが無い時代だったので、当然、My振袖ドットコムで前もって準備という事もできなくて。母親と振袖レンタルのお店に行って選んで借りました。
実は…着物には憧れがあって、今は持っていないけどいつか着てみたいなって思っています!着物の柄とかとても好きなので。」

ニューヨークから帰国後のメジャーデビューが、人生のターニングポイント

−これまでの人生において、ターニングポイントだったことってありますか?

「ニューヨークから帰ってきてずいぶん経ってからですがRIZEに加入してメジャーデビューしたことです。
メジャーデビューなんてことは当時全く考えていなかったんですけどね。加入のきっかけは私の周りにたまたまJESSIEとあっくんとの共通の知り合いがいたんです。
同時期にAJICOというバンドもやったり、サポートのオファーも色々といただくようになりました。好きで続けてきて結果として仕事になっていたというのを実感できたのがRIZEに入ってからですね。それは今のLOSALIOSやunkieの活動、アーティストのサポート活動にも繋がっていると思います。」

何の計画性もなく、二つ返事で海外行きを引き受けました。スーツケースひとつとベースだけでの渡航、大人になってからではなかなか難しいですよね。

−今話題にも出てきましたが海外でも活動されてたんですよね。

「はい。元々はDEADENDというバンドのMORRIEさんがNYでライブをやるから、そこでベースを弾くっていうお仕事をいただいた時にそこで知り合った方々とバンドを組むことになったんですね。最初はもちろん英語も全然しゃべれないし…本当に右も左も分からないから怖かったですよ。何も計画性がないまま、ニューヨークでバンドができるってだけで二つ返事でやるやる!って引き受けちゃったから。笑
スーツケース1つにソフトケースに入ったベースをしょってニューヨークに行くって、今はなにかと厳しいので絶対にできないと思います。笑 マークされて止められちゃうだろうなあ。
ニューヨークにいきなり行ったのも本当に若さ故ですね。他にもそういう人がいたりして、当たり前なのかなと思っていた部分もあります。笑 実は当時たまたま日本で大きな仕事の依頼があったんですよ。でもニューヨークの方が楽しそうだなあと思ってそれを断ってまでニューヨークでの活動を選びました。
行ってホームシックになったりする人や、文化や生活に馴染めない人もいるとは聞きますけど、そういうことも考えてなかったですね。笑 大学なんかの留学みたいにキッチリとしたものではないですけど、思い切って行ってみればなんとかなっちゃったんですよ。笑」

−そもそもベースを弾こうと思ったきっかけは?

「中学生の頃に、吹奏楽部に入部したんです。元々は運動部に入ろうかなと思っていたんですが、たまたま観た吹奏楽部の演奏に感激して。入部した時に、担当がコントラバスになったんですね。その延長でエレキベースを弾くことになりました。
だから、ロックや音楽が好きで楽器を始めたというよりは、楽器が好きになったからベースを手にとったというのが最初なんですよね。多くの人とは違うのかも。
楽器としてのベースが好きになったから、高校受験の合格祝いにエレキベースを買ってもらったんです。
そしたら高校に入って、ベースを持っているという理由で、高校の先輩からバンドに誘われたんです。初めて組んだバンドらしいバンドは、それが最初ですね。その時はガールズバンドで、シーナ&ザ・ロケッツのカバーをしていたんです。だから、音楽が好きでベースを始めたのではない私にとっては、初めて聴いたロックがシーナ&ザ・ロケッツだったと思います。」

若い頃にはたくさんの経験をして、最終的な目標を選択できるような状態にしていければいいと思います。 行き当たりばったりの行動も後々思わぬ所で役立ったりするもの。 あとは健康第一。 心と身体って繋がっているから、 うまく自分をコントロールできる方法を知らないといけないんじゃないかな。

−二十歳の人達に伝えたいことはどんなことですか?

「やっぱり10代や20代の若い頃に、いろんな経験をして、いろんな世界を覗いて、いろんな人達と逢って…様々なことを経験して、最終的に自分がどうなりたいのかを選択できるような状態になるようにすればいいと思います。
そうした下地を作った方が、自分が大人になった時に、他の経験も思わぬ所で役に立ったりして、良かったなあと思えるんじゃないかな。
そして、自分がこうしたい!こうなりたい!というものを見つけた事に対して「壁にぶつかったときに辞める理由を考えるんじゃなくて、どうしたらそれを続けられるか」をその節目節目で考えることだと思います。
私の場合は、壁にぶつかったときに、とにかく続けられる理由や手段を考えぬいたことでベーシストとしての今があると思います。
それがあったからこんなに行き当たりばったりで生きてきた私でも、ここまで来れたのかなって思います。「目標を絶対に達成するんだ!」と考えるよりも、「やりたいことをどうやって維持させていくか」が大事なんじゃないかなあ。
絶対こうなるんだ!って目標に向かって突き進める人ももちろんいると思います。でも、あまりにも目標が大きすぎたりすると…仮に挫折した時に無理だってなってしまったり、ショックが大きくて立ち直るのに時間がかかってしまうかも。
それよりは、「とにかく頑張って続けていこう」と思う自分の気持ちを大事にしたほうがいいんじゃないかな。


あとは、健康第一。
やっぱり若いうちからしっかりと食べるものに気をつけないといけないと思います。何をするにも身体が資本ですから。元気でなければ何もできません!
それに続いて私が気になるのが…若い人たちの中でも、精神的にすごく落ち込んでいる人が多いなあと思うことです。
例えば、気分が落ち込むと、すぐに病院に行って薬を処方してもらうとか。やっぱりそういう薬って身体にとってはあんまり良くないから…根本的な解決にはならないと思うんです。そういった方法ではなくて、心と身体って繋がっているものだから、気持ちが落ち込んでいると身体も弱るし、身体が弱ると気持ちも弱る…自分で自分の心と身体を元気にする方法を知らないといけないんじゃないかって思いますね。
例えば私にとってはそれが趣味の料理かな。もちろんベースを弾くこともそうなんだけど。事前の準備をしたり筋道を立てながら無心で料理を作るのはとってもスッキリしますよ。
料理は昔から趣味でよくやっていますよ。あとは、ハーブを育てたりなんかもしています。」

−これからの目標を教えて下さい。

「相変わらず敢えて大きな目標というのは立てずにやっています。
日本の女性ベーシストの中ではもう先輩がいないんですよね。その中で今後どうやって頑張っていこうかなあって色々と考えていますけどね。
ひたすらがむしゃらに頑張って続けていく方法もあるけど、理想としては、「自分の魂が喜ぶ活動」をしていけたらなって思います。
同じ音楽の仕事でも、作業が大変すぎると無理して演奏しているなあって思うこともあったり…フッと気がついて楽しんでいる時と自然とストレスが溜まっている時と、どっちも音楽を作ったり演奏することで矛盾しちゃうんだけど、とてもバランスが難しいんです。
その瞬間の一つ一つをどう楽しむか、ということをずっと気をつけています。」

【ライブ情報】
◆ LOSALIOSライブ  9月26日(木)@LiquidRoom
詳しくはコチラ http://www.liquidroom.net
◆ Heavenstampライブ  10月3日(木)@新代田FEVER / 10月18日(金)@名古屋CLUB UPSET
詳しくはコチラ http://heavenstamp.com/
【オフィシャルサイト】
http://www.tokie-official.com/
【Twitter】
@tke4strings
【ブログ】
http://ameblo.jp/tokie4strings/
【インタビューvol.1】TOKIEさん(ベーシスト)
TOKIE(トキエ) 東京都生まれ。学生時代よりコントラバス、エレクトリックベースを手にしバンド活動を開始。高校卒業後も精力的なバンド活動を続け、93年からはニューヨークに渡り国内のみならず海外でも活動を始める。帰国後RIZEのメンバーとしてメジャーデビュー。脱退後はunkieやLOSALIOSで活動し、並行して多くのアーティストのライブや楽曲レコーディングに参加。
TOKIEさんプロフィール写真
【インタビュー特集】大人になるアナタへ、先輩からのメッセージ。振袖を着る前に聞きたいイイ話